防火・防災管理者の方へ

【自主検査制度】

消防法令に基づく自主検査の基準

防火管理の基本は、自主的に防火管理上必要な事項が消防法令の基準どおり守られているかどうかについて、日頃から防火管理者がチェックすること(自主的に点検すること)です。
 では、消防法令上自主検査(点検)についてどのように規定されているのでしょうか。

自主検査の時期・実施方法・検査項目など

自主検査の時期、実施方法、検査項目などは、防火対象物の位置、構造、設備の状況並びに使用状況等に応じて具体的に定めておく必要があります。
 当協会発行の「防火管理者のための自主検査マニュアル」では、自主検査の実施方法や検査項目について、検査項目表や写真、イラストなどでわかりやすく解説しています。

消防法第8条2の2 制度説明

防火対象物定期点検報告
 定期点検の流れ
定期点検の流れ
 資格者による点検
点検は、防火対象物の火災の予防に関し専門的知識を有する防火対象物点検資格者に行わせなければなりません。
点検項目
点検資格者は、消防法令に定められている次のような項目を点検します。(次に示す点検項目はその一部です)
  • 防火管理者を選任しているか。
  • 消火・通報・避難訓練を実施しているか。
  • 避難階段に避難の障害となる物が置かれていないか。
  • 防火戸の閉鎖に障害となる物が置かれていないか。
  • カーテン等の防災対象物品に防炎性能を有する旨の表示が付けられているか。
  • 消防法令の基準による消防用設備等が設置されているか。

 点検報告を必要とする防火対象物
表1の用途に使われている部分のある防火対象物では、表2の条件に応じて防火対象物全体で点検報告が義務となります。
<表1>
用途
(1)項劇場、映画館、演芸場又は観覧場
公会堂又は集会場
(2)項キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの
遊技場又はダンスホール
ファッションマッサージなどの性風俗営業店舗等
カラオケボックス、インターネットカフェ、テレクラなどの個室型営業店舗等
(3)項待合、料理店その他これらに類するもの
飲食店
(4)項百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
(5)項旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの
(6)項病院、診療所又は助産所
老人短期入所施設、養護老人ホーム、乳児院、障害児入所施設等
老人デイサービスセンター、老人福祉センター、保育所等
幼稚園又は特別支援学校
(9)項公衆浴場のうち、蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの
(16)項複合用途防火対象物のうち、その一部が表1の(1)項から(9)項に該当する用途に供されているもの
(16の2)項地下街
防火対象物のイメージ

特例認定
 特例認定制度の流れ
特例認定制度の流れ

 認定の要件
消防長又は消防署長は、検査の結果、消防法令の遵守状況が優良な場合、点検報告の義務を免除する防火対象物として認定します。

認定要件
消防機関は、消防法令に定められている次のような要件に該当するかを検査します。(以下の要件はその一部です)
  • 管理を開始してから3年以上経過していること。
  • 過去3年以内に消防法令違反をしたことによる命令を受けていないこと。
  • 過去3年以内に防火対象物点検報告が一年ごとにされていること。
  • 防火管理者の選任及び消防計画の作成の届出がされていること。
  • 消防訓練及び避難訓練を年2回以上実施し、あらかじめ消防機関に通報していること。
  • 消防用設備等点検報告がされていること。

 認定の失効  認定の取消し